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アコースティックで、ハッピーなSwingのオーケストラ「鈴木正男& SWING TIMES」のブログ。頭の奥に、心の裏側に、身体の隅々まで届く軽い音楽のメッセージ。2011年には25周年を迎えます。
来月の11月3日(木・祝)、渋谷の東京メインダイニングで、「鈴木正男 & SWING TIMES」が結成25周年のライブ・コンサートを行う。

「SWING TIMES」は1986年にベニー・グッドマンが亡くなったことを契機に生まれたバンドだから、つまりはベニー・グッドマンが亡くなってからも、25年経ったということである。
早いもんだ、四半世紀。普通に25年、暮らしを繋いでいくのも大変なのに、ジャズの、スイングのビッグ・バンドなどという時代の中心からは程遠い音楽を続けていくのは、ほぼ毎日がボランティア活動を続けているようなものである。
とはいえクォリティの高度堅持とレパートリーの充実を怠るわけにはいかない。そういう意味ではリーダーをはじめ、メンバーの情熱あってこその我々のスイングの楽しみなのである。

11月3日の「25周年ライブ・コンサート」で紹介する資料を整理していて、この25年間の活動を追いかけながら、スイング・ジャズに対する新たな感慨を覚えた。
とくに、1986年10月麻布の東京アメリカンクラブでの結成10周年のディナー・パーティはいろいろな意味でよく憶えている。
結成10周年記念Party & Concert

その前年の1985年9月10日に、リーダーの鈴木正男の次兄鈴木章治が亡くなり、その偲ぶ会も兼ねた会だった。
鈴木章治の親友だったテナー・サックスのスリーピーこと松本英彦が、横浜ジャズプロムナードから駆けつけた。
そして永年、「鈴木章治とリズムエース」でヴァイブラホーンをプレイし、コンサートなどではMCをも担当していた松崎龍生がいた。
お客さまの中には評論家のいソノてルヲ氏が、グレン・ミラー生誕地協会代表の青木秀臣氏、女優の馬渕晴子氏、さらに音の犯罪捜査官・日本音響研究所の鈴木松美氏などの方々がいらっしゃった。
10周年Party & Concertで演奏する松本英彦

松本英彦が演奏した映画「ひまわり」のテーマと、コール・ポーターの名曲「It’s All Right With Me」は、自宅へ打合せにお邪魔し、いろいろとお話を聞かせてもらった想い出とともによく憶えている。素晴らしい演奏だった。
そういえば横浜ジャズプロムナードに出ていて、リハーサルに間に合わない松本英彦に代わって音合わせは、鈴木直樹が「ひまわり」を吹いたんだ、あの時は━

そして松崎龍生(1枚目の写真最前列左側)のヴァイブラホーンを加えての「Oh! Baby」は圧巻だった。
前にもちょっと書いたことがあるが、この曲は最初はコンボで始まり、途中からブラスが加わりクラリネットとの追いかけっこになる。
そのドキドキするようなドラマチックさが堪らない。
それにヴァイブラホーンはその音色のようにおとなしく優しい楽器かと思われているがさにあらず。オーケストラをバックにドライブの効いた演奏はまさにスイングの醍醐味、エキサイトする。
この「Oh! Baby」は、この11月3日の25周年でもプログラムに入っている。が、残念ながらヴァイブラホーンは加わっていない。

あの10周年の時のもう一つの忘れられない想い出は、個人的なことだが‥中学生時代から雑誌の記事やレコードのライナー・ノーツ、あるいはラジオなどで文章でも声でもお馴染みだった評論家のいソノてルヲ氏と親しくお話できたことである。
ダンディで、声が良くて、英語も日本語も綺麗だった。(ごめんなさい、英語は分かりません)我々ジャズ・ファンにとっては堪らない存在だった。

考えてみればあの時のいソノてルヲ氏も、松本英彦も今はもういない。
いソノてルヲ氏は1999年に、松本英彦は2000年に他界した。
全員の消息を掴んでいるわけではないが、「SWING TIMES」のあのころのメンバーでもすでに亡くなられた方は何人かいる。
トランペットの伏見哲夫、森川周三、福島照之、ギターの蓮見芳男etc.
四半世紀はそういう意味からも長い。
20周年Concertで演奏するエディ・ヒギンズと長田明子、ベース ジャンボ小野

前回の、浜離宮朝日ホールでの20周年記念コンサートも、想い出に残るコンサートである。
15周年(2001年)からヴォーカルの長田明子はニューヨークに渡り、ロマンティック派ピアニストの第一人者と日本で人気のピアニスト・エディヒギンズとCDのレコーディングに励んでいた。
そして「My Romance」(2001年)、「A Time For Love」(2002年)、「Winter Moon」(2006年)の3枚をリリースした。
このCDについては以前にもここで書いたので今回は省略させていただく。)
そのラストの「Winter Moon」のレコーディングも終わったのを機にエディ・ヒギンズをニューヨークからお招きして、「20周年記念コンサート」のゲストとして加わっていただいたのである。
それは豪華な、まさに記念すべきコンサートとなった。
このエディ・ヒギンズの来日を機に、鈴木直樹がギターの佐久間 和とともに「MELODIOUS TIME」をレコーディングした。
そのエディ・ヒギンズも亡くなってしまった(2009年)

先日、リーダーの鈴木正男から電話があった。
やっと、11月3日25周年のプログラムの整理ができたよ!と━
全曲リストを聞いてみた。なかなか意欲的で豪華、でいい構成である。お客さんも大いに楽しめるだろう。
この元気さなら、まだまだ大いに我々を楽しませてくれるに違いない。
今後、さらに30、35周年と大いに尻を叩かせてもらう!とハッパをかけておいた。
それにしてもコンビの長田明子とともに、我々ファンにとってはありがたいことである。
まさに、お楽しみはこれから、である。

今回、会場などの関係でチケットの販売枚数が少なく、お求めいただけなくご迷惑をおかけした方もいらっしゃると思います。
この場を借りて、心からお詫びを申し上げます。
これに懲りずに今後とも、「鈴木正男 & SWING TIMES」をくれぐれもよろしく、お願い申し上げます。

※ミュージシャンの敬称は略させていただきました。
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【2011/10/13 09:27】 | SWING TIMES
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