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アコースティックで、ハッピーなSwingのオーケストラ「鈴木正男& SWING TIMES」のブログ。頭の奥に、心の裏側に、身体の隅々まで届く軽い音楽のメッセージ。2011年には25周年を迎えます。
いつもながら、8月末のライブは暑く、熱くなる。
8月29日(火)。朝のうちはそうでもなかったが、午後からは夏が最後のあがきをしているかのような暑さだった。

「鈴木正男 & SWING TIMES」の南青山マンダラでの定期ライブである。
昨年も異常な暑さと言われる中、まさにうだるような暑さの夜(8月31日)のライブだった。
佐久間 和(gui.)

昨年と大きく違うところは、前回お知らせしたようにギターの蓮見芳男がいないことである。
いつものギターの席には、アコースティック・ギターの名手佐久間 和がいた。バンド全体を見渡しただけで雰囲気が違う。そしてサウンドが違う。

不思議だ。やはり音楽は生きているのである。
当然と言えば当然だが、長田明子の歌の時はバックがピアノ、ギター、ベース、ドラムスのカルテットになるのだが、この雰囲気がガラっと変わった。
カッティングはもちろん、蓮見芳男のアンプを通した、シンプルでサビの効いたイントロやソロと違い、佐久間 和のアコースティックなコードソロは味わいを変えて面白い。
音楽とは興味深いものだとつくづく思い知らされ、感心した。

いつもならオープニングの「Let’s Dance」の後「Don’t Be That Way」(その手はないよ)を続けるのだが、この日は軽快なイントロとともに「Estrellita」(エストレリータ)だった。
MCの長田明子の「いい曲よね。でも珍しいわね!」の問いかけに、アルトの鈴木孝二のリクエストでやったということと同時に、「誰か好きなヤツがいるらしいよ!浦山とかいう‥」と冗談を言っていた。
私が大好きだということを憶えていてくれたらしい。うれしいことだ。

さらにこの日はビッグ・バンドバージョンの「鈴懸の径」。これはピーナッツ・ハッコーもビッグ・バンドでやっている。(Platanus Road )
いつもなら息子の鈴木直樹との2クラリネットで、鈴木章治スタイルでやるところだが、この日は趣を変えてビッグ・バンドでの鈴懸の径は、大きな葉っぱが青々と生い茂り見事だった。聴きごたえがあった。
鈴木正晃(tp)古里純一(b)八木秀樹(dr)

それからグレン・ミラーのナンバーでも「Moonlight Sonata」(ムーンライト・ソナタ)。
「Moonlight Serenade」(ムーンライト・セレナーデ)はどなたでもご存じだが、ベートーベンの「月光の曲」をアレンジ(ビル・フィネガン)したこの曲をやるのは、SWING TIMESでも珍しい。
さらにもう1曲、グレン・ミラーのレパートリーでは「Sunrise Serenade」(サンライズ・セレナーデ)も久し振りに聴いた。
ブレン・ミラー生誕地協会の青木さんがいらっしゃらなかったのが惜しい。

お馴染みの長田明子の歌はここへ来て円熟味を増したというか、とてもいい。
「Ain’t He Sweet」、「Left Alone」、「I Got Rhythm」、「My Foolish Heart」など、彼女の世界に浸れた。
プログラム

第二部ラストの、鈴木章治作曲「Festival And Children」(祭と子ども)が終わっても帰りがたく、拍手が鳴りやまなかった。
アンコールは「Take The “A” Train」(A列車で行こう)の後、鈴木正男が「気持ちよく帰っていただこう!」と掛け声をかけ、「Sometimes I’m Happy」の甘く緩やかな締めくくりのシャンペン・ミュージックは、鈴木正男の言葉通り、心地よく送り出された。

Swingした、Exciteした夏の名残りの夜は終った‥。

メンバー
<トランぺット>鈴木正晃、岸 義和、菊地成浩、城谷雄策
<トロンボーン>吉池健二郎、内田光昭、小林 稔
<サックス>鈴木孝二、鈴木直樹、田辺信男、唐木洋介、大堀 博
<ピアノ>大橋高志、<ギター>佐久間 和、<ベース>古里純一、<ドラムス>八木秀樹

※敬称は略させていただいています。
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【2011/08/30 15:37】 | ライブ
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