アコースティックで、ハッピーなSwingのオーケストラ「鈴木正男& SWING TIMES」のブログ。頭の奥に、心の裏側に、身体の隅々まで届く軽い音楽のメッセージ。2011年には25周年を迎えます。
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‥25年。やはり月日としては長い‥。
その間、一流のミュージシャンを16人揃え、活動すると言うのは並大抵なことではない。が、大勢の客を前に演奏し、万来の拍手を受けるのは音楽家冥利に尽きるというもの。何ものにも変えがたいことである。
鈴木正男&SWING TIMES 25周年

11月3日。「鈴木正男 & SWING TIMES」25周年コンサート & パーティは大盛況のうちに終わった。(ベニー・グッドマン没後25周年、鈴木章治17回忌も合わせて━)
渋谷のシアター・レストラン「東京メインダイニング」は開場(16:00)と同時に熱気に溢れていた。
お馴染み鈴木正男のクラリネットによる、オープニング「Let’s Dance」のイントロが流れ始めると、会場にどっと拍手が起こる。
滑らかに流れるようなサックス・セクションのアンサンブル‥そのアンサンブルに小気味よく絡んでくるクラリネット‥何回聴いただろうか、何回このオープニングにときめいたことだろうか!この日の「Let’s Dance」には、まず心が踊った。
鈴木正男

第1部のプログラムに異変が起きた。
当初ベニー・グッドマンスタイルでの「Stardust」を予定していたが、譜面が間に合わないためプログラムには「Dou You Know What It Means To Miss New Orleans」で組んでいたのが、急遽間に合って本番前に差し替えたのである。
「~Miss New Orleans」も聴きたい曲の一つだが、今までにも何回か聴いている。グッドマンスタイルの「Stardust」は、SWING TIMESでは初めてで、どちらか選べといわれればこの際やはり「Stardust」であろう。
アンサンブルがよくてさりげなく、グッドマンの「Stardust」はシャレている。それにこの日の鈴木正男のクラリネットは良かった。得をした気分になった。

ところが第2部に入って、定番のグレン・ミラーものと長田明子のヴォーカルが済んだところで、鈴木正男が女性のお客さんから「~Miss New Orleansも聴きたかった!」といわれたということで、急遽やることになった。
どなたか知らないが、「~Miss New Orleansも聴きたい!」とおねだりした女性に拍手を贈りたい!大きい声ではいえないが、こんなおねだりは大歓迎である。
おかげさまで個人的に大好きなナンバー2つ、いずれも聴くことができた。泣く子と地頭ならぬ、女性客には勝てぬということか━

長田明子のヴォーカルも、「Everything I Love」、「You Are Too Beautiful」、「How Deep Is The Ocean」など実に良かったが、「I Thought About You」はちょっとテムポが遅かったようだった。
長田明子

「Oh! Baby」と「Sing, Sing, Sing」はSWING TIMESならではの醍醐味、ドラマチックな演奏が楽しめた。
そしてその大作の間で囁いた岸 義和のトランペット、「You Made Me Love You」は甘く切なかった。彼はSWING TIMESでは同じハリー・ジェームスのヒット曲「Sleepy Lagoon」もやるが、酸いも甘いも噛み分けたというか、やはりベテランの旨みである。
レイ・アンソニーが好きだというだけに、彼のそんな演奏をもっと聴いてみたくなった。

アンコールで鈴木正男・直樹親子の2クラリネットでの「鈴懸の径」があった。しかもこのコンサートが鈴木章治の17回忌を兼ねているということもあるからだろうか、2人とも鈴木章治とまったく同じにやっていた。
そんな鈴木直樹の演奏に、客席から「親父を超えてるよ!」の掛け声が微笑ましかった。こんな時でないと、こんなシーンにはおよそ巡り合えないだろう。いいものを観せて、聴かせてもらった。

そしてアンコールの最後は「Good Bye」。
前にも書いたが、鈴木正男はこの曲をあまりやらない。この曲をやるともう後が無いようでいやだ、といっていた。が、この日はよほど気分がよかったのか━クラリネットのゆるやかなフレーズと、トランペットのミュートの音が、楽しかった祭りの余韻を耳の奥に残していた。

お客さまの中には、女優の馬渕晴子氏やグレン・ミラー生誕地協会の日本支部代表の青木秀臣氏、さらに故いソノてルヲ氏の奥様とそのお仲間をはじめ、いつものようにお馴染みのお客さまも揃われ、和気あいあい楽しいコンサート&パーティになった。
心から、厚く御礼を申し上げます。

「鈴木正男 & SWING TIMES」、四半世紀の区切りが終わった。
明日からまた、もっとSwingを!の活動が改めて始まる。

演奏曲目
第1部
Let’s Dance
Don’t Be That Way
The Earl
Sometimes I’m Happy
When You’re Smiling
Everything I Love (vo)
You Are Too Beautiful (vo)
I Thought About You (vo)
Hello Dolly
Stardust
Life Goes To A Party
第2部
Well Get It
Moonlight Serenade
Johnson Rag
When You Wish Upon A Star
Pennsylvania 6-5000
In The Mood
Just Squeeze Me (vo)
How Deep Is The Ocean (vo)
Oh Gee! (vo)
Do You Know What It Means To Miss New Orleans
Oh! Baby
You Made Me Love You
Sing, Sing, Sing
(encore)
鈴懸の径
Good Bye

メンバー
<トランペット> 鈴木正晃、岸 義和、菊地成浩、城谷雄策
<トロンボーン> 吉池健二郎、内田光昭、小林 稔
<サキソホーン> 唐木洋介、田辺信男、鈴木孝二、鈴木直樹、大堀 博
<ピアノ> 大橋高志、<ギター> 佐久間 和、<ベース> ジャンボ小野、<ドラムス> 八木秀樹

※文中、敬称は略させていただいています。
※この11月3日の25周年コンサートの、第2部あたりから急に喉がおかしくなり風邪気味になった。終演後、打ち上げはもちろん、後片付けもそこそこに帰宅したが、すっかり寝込んでしまった。
そのため25周年の報告の本稿が遅くなってしまった。お詫び申し上げます。
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【2011/11/10 09:18】 | SWING TIMES
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来月の11月3日(木・祝)、渋谷の東京メインダイニングで、「鈴木正男 & SWING TIMES」が結成25周年のライブ・コンサートを行う。

「SWING TIMES」は1986年にベニー・グッドマンが亡くなったことを契機に生まれたバンドだから、つまりはベニー・グッドマンが亡くなってからも、25年経ったということである。
早いもんだ、四半世紀。普通に25年、暮らしを繋いでいくのも大変なのに、ジャズの、スイングのビッグ・バンドなどという時代の中心からは程遠い音楽を続けていくのは、ほぼ毎日がボランティア活動を続けているようなものである。
とはいえクォリティの高度堅持とレパートリーの充実を怠るわけにはいかない。そういう意味ではリーダーをはじめ、メンバーの情熱あってこその我々のスイングの楽しみなのである。

11月3日の「25周年ライブ・コンサート」で紹介する資料を整理していて、この25年間の活動を追いかけながら、スイング・ジャズに対する新たな感慨を覚えた。
とくに、1986年10月麻布の東京アメリカンクラブでの結成10周年のディナー・パーティはいろいろな意味でよく憶えている。
結成10周年記念Party & Concert

その前年の1985年9月10日に、リーダーの鈴木正男の次兄鈴木章治が亡くなり、その偲ぶ会も兼ねた会だった。
鈴木章治の親友だったテナー・サックスのスリーピーこと松本英彦が、横浜ジャズプロムナードから駆けつけた。
そして永年、「鈴木章治とリズムエース」でヴァイブラホーンをプレイし、コンサートなどではMCをも担当していた松崎龍生がいた。
お客さまの中には評論家のいソノてルヲ氏が、グレン・ミラー生誕地協会代表の青木秀臣氏、女優の馬渕晴子氏、さらに音の犯罪捜査官・日本音響研究所の鈴木松美氏などの方々がいらっしゃった。
10周年Party & Concertで演奏する松本英彦

松本英彦が演奏した映画「ひまわり」のテーマと、コール・ポーターの名曲「It’s All Right With Me」は、自宅へ打合せにお邪魔し、いろいろとお話を聞かせてもらった想い出とともによく憶えている。素晴らしい演奏だった。
そういえば横浜ジャズプロムナードに出ていて、リハーサルに間に合わない松本英彦に代わって音合わせは、鈴木直樹が「ひまわり」を吹いたんだ、あの時は━

そして松崎龍生(1枚目の写真最前列左側)のヴァイブラホーンを加えての「Oh! Baby」は圧巻だった。
前にもちょっと書いたことがあるが、この曲は最初はコンボで始まり、途中からブラスが加わりクラリネットとの追いかけっこになる。
そのドキドキするようなドラマチックさが堪らない。
それにヴァイブラホーンはその音色のようにおとなしく優しい楽器かと思われているがさにあらず。オーケストラをバックにドライブの効いた演奏はまさにスイングの醍醐味、エキサイトする。
この「Oh! Baby」は、この11月3日の25周年でもプログラムに入っている。が、残念ながらヴァイブラホーンは加わっていない。

あの10周年の時のもう一つの忘れられない想い出は、個人的なことだが‥中学生時代から雑誌の記事やレコードのライナー・ノーツ、あるいはラジオなどで文章でも声でもお馴染みだった評論家のいソノてルヲ氏と親しくお話できたことである。
ダンディで、声が良くて、英語も日本語も綺麗だった。(ごめんなさい、英語は分かりません)我々ジャズ・ファンにとっては堪らない存在だった。

考えてみればあの時のいソノてルヲ氏も、松本英彦も今はもういない。
いソノてルヲ氏は1999年に、松本英彦は2000年に他界した。
全員の消息を掴んでいるわけではないが、「SWING TIMES」のあのころのメンバーでもすでに亡くなられた方は何人かいる。
トランペットの伏見哲夫、森川周三、福島照之、ギターの蓮見芳男etc.
四半世紀はそういう意味からも長い。
20周年Concertで演奏するエディ・ヒギンズと長田明子、ベース ジャンボ小野

前回の、浜離宮朝日ホールでの20周年記念コンサートも、想い出に残るコンサートである。
15周年(2001年)からヴォーカルの長田明子はニューヨークに渡り、ロマンティック派ピアニストの第一人者と日本で人気のピアニスト・エディヒギンズとCDのレコーディングに励んでいた。
そして「My Romance」(2001年)、「A Time For Love」(2002年)、「Winter Moon」(2006年)の3枚をリリースした。
このCDについては以前にもここで書いたので今回は省略させていただく。)
そのラストの「Winter Moon」のレコーディングも終わったのを機にエディ・ヒギンズをニューヨークからお招きして、「20周年記念コンサート」のゲストとして加わっていただいたのである。
それは豪華な、まさに記念すべきコンサートとなった。
このエディ・ヒギンズの来日を機に、鈴木直樹がギターの佐久間 和とともに「MELODIOUS TIME」をレコーディングした。
そのエディ・ヒギンズも亡くなってしまった(2009年)

先日、リーダーの鈴木正男から電話があった。
やっと、11月3日25周年のプログラムの整理ができたよ!と━
全曲リストを聞いてみた。なかなか意欲的で豪華、でいい構成である。お客さんも大いに楽しめるだろう。
この元気さなら、まだまだ大いに我々を楽しませてくれるに違いない。
今後、さらに30、35周年と大いに尻を叩かせてもらう!とハッパをかけておいた。
それにしてもコンビの長田明子とともに、我々ファンにとってはありがたいことである。
まさに、お楽しみはこれから、である。

今回、会場などの関係でチケットの販売枚数が少なく、お求めいただけなくご迷惑をおかけした方もいらっしゃると思います。
この場を借りて、心からお詫びを申し上げます。
これに懲りずに今後とも、「鈴木正男 & SWING TIMES」をくれぐれもよろしく、お願い申し上げます。

※ミュージシャンの敬称は略させていただきました。

【2011/10/13 09:27】 | SWING TIMES
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きっとこのひと月余の未曾有のトラブルの中で、みんな意気消沈していたのだろう。
4月26日(火)の「鈴木正男 & SWING TIMES」のライブ(南青山MANDALA)は、メンバーも、集まったスイング・ファンも、オープニングの「Let’s Dance」が始まった途端に熱気を帯びた。
鈴木正男(leader,cla)

第1部
01 Let’s Dance
02 Down South Camp Meeting
03 On A Clear Day
04 King Porter Stomp
05 Sometimes I’m Happy
06 Everything I Love (vo)
07 Skylark (vo)
08 Out Of Nowhere (vo)
09 You Made Me Love You
10 Life Goes To A Party
第2部
01 Anvil Chorus
02 Two Little Time
03 St. Louis Blues March
04 Moonlight Serenade
05 In The Mood
06 When Light Are Low (vo)
07 Young And Foolish (vo)
08 Bei Mir Bist Du Shon (vo)
09 One O’clock Jump
10 Sleepy Lagoon
11 Festival And Children
(encore)
12 The Pink Panther (Theme)
13 Drum Boogie
長田明子(vo)

いつものライブでもあまり聴かれないナンバーもあって、実に楽しいライブだった。
「On A Clear Day」、「You Made Me Love You」、「Life Goes To Party」、「Anvil Chorus」等など━
長田明子の「Skylark」は良かったなあ‥しみじみ聴き入ってしまった。
それに「Bei Mir Bist Du Shon」(素敵なあなた)はビッグ・バンドをバックに、構成も面白くとくにナマではなかなか聴くことができないから、それにこんな時期だからこそ大いに元気付けられる。
内田光昭(tb)

2部の「Two Little Time」の内田光昭のトロンボーンには、会場一同聴き惚れた。演奏が終わるとため息が洩れ、メンバーの中から「アンコール!」の声が飛ぶほどだった。
この日は前々前回「ムーンライト・セレナーデに誘われて‥」で最近のお見えにならないがと書いた、グレン・ミラー生誕地協会の青木さんもいらっしゃっていたが、この演奏にはさぞかしご満足されたことだろう。
それから「Sleepy Lagoon」(岸 義和tp)はベテランならではの、ゆったりと楽しめる哀愁ある「Sleepy Lagoon」だった。
トランペットといえば時々ソロを挟む鈴木正晃が相変わらず達者で楽しい。とくに「One O’clock Jump」での城谷雄策との掛け合いは、これぞジャズの妙味と言えよう。
さらにこの日は3番にベテランの間宮良二が入っていたが、こんなに充実したトランペットセクションのバンドが他にあるだろうか。

以前にも書き、今回も好みで言わせてもらうが「Sometimes I’m Happy」(「Sometimes I'm Happy~時々、しあわせ~」)の粋さ、アンコールでの「The Pink Panther」のシャレっぽさ、「Drum Boogie」(「ドラム・ブギーが聴こえた━」)の豪放さはまさにスイングの醍醐味。
久し振りに八木秀樹(dr)を聴いたが、「Drum Boogie」は素晴らしかった。
八木秀樹(dr)

あの地震の後久し振りのライブで、プレイヤーも観客も元気の素を改めて心に取り込められたと思う。
会場には義援金のボックスも置かれ、この元気を少しでも被災地へ届けようと、協力していた。復興も、原発の処置もできるだけ早く、最良の域にいけることを切に願うばかりである。

メンバー
<トランぺット>鈴木正晃、岸 義和、間宮良二、城谷雄策
<トロンボーン>吉池健二郎、内田光昭、小林 稔
<サックス>鈴木孝二、鈴木直樹、田辺信男、唐木洋介、大堀 博
<ピアノ>大橋高志、<ギター>蓮見芳男、<ベース>ジャンボ小野、<ドラムス>八木秀樹

※敬称は略させていただいています。

【2011/04/27 15:10】 | SWING TIMES
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このたびの東日本大震災において、お亡くなりになられた方々のご冥福を心からお祈りいたします。(合掌)
そして被災され、生活環境を大きく変えられ頑張っておられる皆さまに、心からお見舞いを申し上げます。
鈴木正男 & SWING TIMES 鈴木正男、長田明子、メンバー一同


こんな時だからこそ音楽が威力を発揮し、皆を元気付け明るいエネルギーを与えられるのではないかと思う。
が、ここへきてライブやイベント、催事が軒並み中止や延期となり、音楽が鳴りを潜めてしまった。つまりはミュージシャンの仕事も急激に無くなってしまっているということである。
こんな時期だからとはいえ、そろそろ皆が元気を出さなければいけない時期でもある。そうこんな時期だからこそ、ミュージシャンの、スイングの力が役に立つのではないのだろうか。

あの3月11日以来、節約・節電ムードで普段なら常にパイロット・ランプは点いている各種デッキ類も、聴くときに入れようとコンセントから外してしまっていた。
聴きたいと思ったときに、即音が出せないとつい煩わしくなっていつの間にか20日以上も火を入れてないことに気がついた。
しかしここまで来ると、震災のショックでしばらく聴いていない禁断症状もないままの体調不良を、通常と勘違いをして過ごしていたことに気がついた。異常も日々続けば日常となる、というヤツである。
それはよくないと、早速グッドマンのスイング・シャワーを浴びてサッパリしようとCD棚の前へ行ったが、今度は何を選んで聴いたらよいのか判断がつかない。運動不足ならぬ、まさにスイング不足で身体が、感覚が即反応しないのだ。困ったものだ。

鈴木正男 & SWING TIMES
そこでふと目に留まったのが、前回2月28日の「鈴木正男 & SWING TIMES」のMANDALAでのライブの記録である。
そうだ、これにしよう!と早速、第一部、第二部と続けて聴いた。
そこで気がついたのだが、あの3月11日を境にして、どうやら感覚が変わってしまったらしい。決してオーバーではなく、あの未曾有の災害を挟んで少なくとも私の中では時代が変わったのである。
どういうことかというと、「鈴木正男 & SWING TIMES」の演奏を、オープニングの「Let’s Dance」の鈴木正男のイントロに続いて流れるようなアンサンブルを聴いて、今までに感じたことの無い胸に迫るものを覚えた。えも言われぬ懐かしさがこみ上げてきた。
それから「Jersey Bounce」、「Mission To Moscow」‥と、スイングが私の中で今までと違ったものになるのを感じたのである。2001年9月11日以降、アメリカが時代感覚を変えたように━

その後何日か経って、プラシド・ドミンゴが公演後のアンコールに応えて、今回の被災者のために「ふるさと」を日本語で歌うのをTVで観て、同じような感覚を覚えた。(4月10日「プラシド・ドミンゴ コンサート イン ジャパン2011」)

スイングはある意味、1920~40年代にかけて大衆の心を捉えた流行歌(曲)のようなものである。その心に響いた何かが、今回のような人生観が変わるともいえる災害をきっかけに、ある意味時代が変わるであろう時に、とくに好きな者にとっては懐かしい感覚となって顔を出してくるのではないだろうか。

「鈴木正男 & SWING TIMES」の次回のライブは4月26日(火)「南青山MANDALA」。ベニー・グッドマンの小気味のいいサウンドも、グレン・ミラーの優しいサウンドも、何となく落ち着かない毎日にやすらぎの隙間を教えてくれるはずである。
ひと時のなごやかさと明るさと、何はともあれあのスイング感を想い出しに、是非お出かけください。
まだまだ先は長く、頑張らなくてはならない今こそ、いまこそ、Let’s Swing!

【2011/04/14 10:14】 | SWING TIMES
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春一番が吹いた4月中旬の温かさという日の直後、冷たい雨の2月28日、「鈴木正男 & Swing Times」のライブがあった。(とはいえ、夜には雨は上がっていたが‥)
寒いとは言っても、その寒さに角がとれてきたのは春の兆し。さらに春を感じたのはSWING TIMESの華やかな演奏である。

いつもながらだが、オープニング・テーマの「Let’s Dance」イントロの鈴木正男のクラリネットとそれに続く滑らかなアンサンブルを聴くと、やはりどこかウキウキしてくる。この冬は一段と寒かったせいか、今回は一層そう思うのだろう。
鈴木正晃(tp)菊池 宏(tp)阿久澤一哉(tp)城谷雄策(tp)

いつもなら「Let’s Dance」の後は続けて「Don’t Be That Way」のはずだが、今回はちょっと違った。「Jersey Bounce」だった。永年SWING TIMESの演奏を聴いているが、あまり覚えがない。リーダーの鈴木正男に、何か心境の変化でもあったのだろうか。
それにしてもこの日この後も度々聴かせてくれるが、ベテラン唐木洋介、田辺信男のテナーは渋く味わい深い‥
そして次の曲もテムポ良く「Mission To Moscow」から「Cherry」。「Mission To Moscow」はともかく「Cherry」はあまり聴かない。このSWING TIMESでも季節物で年に1回、それもいつもは4月のライブでだが、その頃はサクラも終わっているからと今年はその前にということで、花のベニー・グッドマン春一番のおしるしに持ってきたのであろう。
これですっかり春めいた。

気分も変わって、長田明子のミディアム・テムポの「It Could Happen To You」で春の宵もふっと艶っぽくなった。
しかも珍しく間に入った鈴木孝二のアルト・サックスと、鈴木直樹のクラリネットがまた滅法良かった。これだからSWING TIMESのライブは堪らない。
長田明子のヴォーカルの間奏は、いつもメンバーの誰かがすっくと立って吹く。これがまた得も言われぬ名演なのである。これを聴くだけでも価値がある。
そして「Where Or When」。前にも書いたが、長田明子ならではのしみじみと聴き入って味わえるのが楽しい。ちなみにここでの間奏はトロンボーンの内田光昭。夜の闇に溶け入りそうな吹き回しが印象的だ。
長田明子の第一部のラストは、グッドマンと若きペギー・リーでお馴染みの「Why Don’t You Do Right」。考えてみれば、オーケストラをバックにこの歌を歌う人が他にいるだろうか。聴いていてふとそう思った。何ともいえない投げやり感が味になっていた。
小林 稔(tb) 内田光昭(tb) 吉池健二郎(tb)唐木洋介(ts)

この日の圧巻は、「Roll E’m」と「Oh! Baby」である。
もともとドラマチックなナンバーで聴きごたえがあるが、大橋高志(pf)、蓮見芳男(gui)、田辺信男(ts)、唐木洋介(ts)、鈴木孝二(as)、鈴木直樹(as)、大堀 博(bs)、鈴木正晃(tp)など、それぞれソロが素晴らしかった。
いずれにしても、これだけのメンバーがそろっての演奏は他ではとても聴かれるものではない。

第二部はいつものようにグレン・ミラー特集から始まったが、中でもこの日の「In The Mood」は出色だった。
リーダーの鈴木正男も言っていた。
「永年一緒にやっているメンバーだからこその、とはいえそうはなかなかない出来栄え。日頃の様々な胸のつかえが一辺に降りるような演奏だった!」と絶賛していた。
毎日のように演奏しているプロでも、そういうことがあるのだと教えられた。この日のお客さんは得をしたと言えよう。
田辺信男(ts)鈴木孝二(as)鈴木直樹(as)大堀 博(bs)

得をしたといえば、ライブの最後の最後、アンコールでちょっとしたハプニングがあった。
最後のプログラムは鈴木章治作曲の「Festival And Children」(祭りと子供たち)だったが、当然のようにアンコールのおねだりがあって、曲紹介も無く演奏を始めたのがなんと「The Pink Panther」(ピンク・パンサーのテーマ)。
これもグッドマンの演奏の中にもあるが、あまり知られていないと思う。そういう意味ではハプニングでもあり、大いに得をしたと言えよう。
後で鈴木正男に聞くと━「この日に合わせて書いていた」のだそうだ。
そういえば以前に、こんな曲面白いね、と手元にあるCDをあれこれと渡しておいたものの中に「The Pink Panther」のテーマもあった。それを、キミに知らせると演奏前にブログに書かれちゃうから秘密にしておいた、と言う。
大橋高志(pf)蓮見芳男(gui)ジャンボ小野(b)山下暢彦(dr)

しかもアンコールで、さらにタイトルも言わずに━もちろん誰もが知っているナンバーだけに意表を突いた効果は大きかった。こんな洒落心は大歓迎である。
歌舞伎の「三人吉三巴白浪」のお嬢吉三じゃないが━
「こいつぁ、春から縁起がいいわぃ!」
そういえばお嬢吉三もピンク・パンサーも盗賊。妙に符号が合っている‥と一人悦に入ってしまった。

そして「ピンク・パンサー」のテーマの後、最後の最後の最後はお馴染みの「Good Bye」。
グッドマンではお馴染みだが、SWING TIMESでは普段ほとんどやらない。鈴木正男がこの曲を聴くとホントに皆終わってしまいそうでイヤだ、と言ってやらなかった。
今までにこの日を合わせて2回だけ記憶がある。

演奏曲目
第一部
01 Let’s Dance
02 Jersey Bounce
03 Mission To Moscow
04 Cherry
05 Mostly Mozart
06 It Could Happen To You (vo)
07 Where Or When (vo)
08 Why Don’t You Do Right (vo)
09 A Ring With Pearl
10 Prelude To Kiss
11 Roll E’m
第二部
01 Stardust
02 Johnson Rag
03 A String Of Pearls
04 Moonlight Serenade
05 In The Mood
06 Get Out Of Town (vo)
07 Fools Rush In (vo)
08 East Of The Sun (vo)
09 Oh! Baby
10 Sleepy Lagoon
11 Festival And Children
12 The Pink Panther
13 Good Bye

※メンバーは写真にカーソルを合わせると名前が分かります。
※次回のライブは4月26日(火)「南青山MANDALA」である。

【2011/03/03 00:24】 | SWING TIMES
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