「鈴木正男 & SWING TIMES」のCDが、この8月2日に全国一斉に発売になった。
『Let’s Dance! ~MASAO SUZUKI & SWING TIMES~LIVE at MANDALA』

このCDを聴いて、まず驚いたのはレコーディングの状態が、予想を超えてはるかにいいということである。
というのは、これは「鈴木正男 & SWING TIMES」のホームグラウンドである、ライブハウスの南青山MANDALAでのライブの収録なのである。
大体ライブハウスでは、ライブで聴いている分には多少の音響の悪さなどは、むしろ臨場感として許せるが、収録して聴いてみるといたたまれないものが多い。
ライブハウスはスタジオとは違うから、ナマで聴いて満足できるようにしか設計されていない。ましてやビッグバンドとなると、楽器の数も多く、アンサンブルを大事にするから何でもいいというわけにはいかない。
その点、このMANDALAでの収録の『Let’s Dance!』は音がいい。
だからSWING TIMESの絶妙なスイング感を見事にとらえているし、またライブ独特の臨場感に包まれ、何とも言えないいい演奏になっている。
これこそベニー・グッドマンが亡くなったことを契機に、その年の1986年結成以来25年間、ライブハウスのMANDALAとともに一心同体で活動を続けてきた成果と言えよう。
またこれを契機にMANDALAもレーベルを立ち上げ、その第1号という記念CDにもなったのである。
収録曲はベニー・グッドマンをはじめ、グレン・ミラーなどお馴染みのスイング・ナンバーだが、うれしいのは「House Hop」や「Sometimes I’m Happy」などのナンバーが聴けることである。
なかなか聴けそうにない。うれしいことである。
それから最後の16曲めに入っている「Festival And Children」(祭りと子供)は、「鈴木正男 & SWING TIMES」のライブでは時々聴くことができるが、これはリーダー鈴木正男の次兄鈴木章治の遺作ともいえるビッグバンドの作品である。
このCDはその鈴木章治の「Festival And Children」の初めての収録盤でもある。

まさに「鈴木正男 & SWING TIMES」ならではのアルバムといえよう。
ある意味日本のスイング史上に残るアルバムと言ったら、いささかオーバーだろうか。
1) Let’s Dance
2) On A Clear Day
3) Anything For You
4) House Hop
5) Sometimes I’m Happy
6) How Deep Is The Ocean (vo)
7) Everything I Love (vo)
8) I Thought About You (vo)
9) Anvil Chorus
10) I Know Why
11) American Patrol
12) Moonlight Serenade
13) In The Mood
14) St. Louise Blues
15) You Made Me Love You
16) Festival And Children
リーダー・クラリネット 鈴木正男
Co-リーダー・ヴォーカル 長田明子
トランペット 鈴木正晃、岸義和、菊池成浩、牧原正洋
トロンボーン 内田光昭、小林 稔、吉池健二郎
サックス 鈴木孝二、田辺信男、唐木洋介、鈴木直樹、大堀博士
ピアノ 大橋髙志 ギター 佐久間 和 ベース 小野照彦 ドラムス 山下暢彦
Special Thanks. 渡部 洪
『Let’s Dance!━MASAO SUZUKI & SWING TIMES “LIVE at MANDALA”』
MAND-001 定価2,500円
Let’s Dance (Muscrat Rumble)
※CDと違う収録日のオープニングの「Let's Dance」と2曲目の「Muscrat Rumble」を続けて。
House Hop
※CDと同じ収録日の同曲。音質はカメラ・マイクからの収録ですので、CDとは全く違います。
Sometimes I’m Happy
※CDと同じ収録日の同曲。音質はカメラ・マイクからの収録ですので、CDとは全く違います。
『Let’s Dance! ~MASAO SUZUKI & SWING TIMES~LIVE at MANDALA』

このCDを聴いて、まず驚いたのはレコーディングの状態が、予想を超えてはるかにいいということである。
というのは、これは「鈴木正男 & SWING TIMES」のホームグラウンドである、ライブハウスの南青山MANDALAでのライブの収録なのである。
大体ライブハウスでは、ライブで聴いている分には多少の音響の悪さなどは、むしろ臨場感として許せるが、収録して聴いてみるといたたまれないものが多い。
ライブハウスはスタジオとは違うから、ナマで聴いて満足できるようにしか設計されていない。ましてやビッグバンドとなると、楽器の数も多く、アンサンブルを大事にするから何でもいいというわけにはいかない。
その点、このMANDALAでの収録の『Let’s Dance!』は音がいい。
だからSWING TIMESの絶妙なスイング感を見事にとらえているし、またライブ独特の臨場感に包まれ、何とも言えないいい演奏になっている。
これこそベニー・グッドマンが亡くなったことを契機に、その年の1986年結成以来25年間、ライブハウスのMANDALAとともに一心同体で活動を続けてきた成果と言えよう。
またこれを契機にMANDALAもレーベルを立ち上げ、その第1号という記念CDにもなったのである。
収録曲はベニー・グッドマンをはじめ、グレン・ミラーなどお馴染みのスイング・ナンバーだが、うれしいのは「House Hop」や「Sometimes I’m Happy」などのナンバーが聴けることである。
なかなか聴けそうにない。うれしいことである。
それから最後の16曲めに入っている「Festival And Children」(祭りと子供)は、「鈴木正男 & SWING TIMES」のライブでは時々聴くことができるが、これはリーダー鈴木正男の次兄鈴木章治の遺作ともいえるビッグバンドの作品である。
このCDはその鈴木章治の「Festival And Children」の初めての収録盤でもある。

まさに「鈴木正男 & SWING TIMES」ならではのアルバムといえよう。
ある意味日本のスイング史上に残るアルバムと言ったら、いささかオーバーだろうか。
1) Let’s Dance
2) On A Clear Day
3) Anything For You
4) House Hop
5) Sometimes I’m Happy
6) How Deep Is The Ocean (vo)
7) Everything I Love (vo)
8) I Thought About You (vo)
9) Anvil Chorus
10) I Know Why
11) American Patrol
12) Moonlight Serenade
13) In The Mood
14) St. Louise Blues
15) You Made Me Love You
16) Festival And Children
リーダー・クラリネット 鈴木正男
Co-リーダー・ヴォーカル 長田明子
トランペット 鈴木正晃、岸義和、菊池成浩、牧原正洋
トロンボーン 内田光昭、小林 稔、吉池健二郎
サックス 鈴木孝二、田辺信男、唐木洋介、鈴木直樹、大堀博士
ピアノ 大橋髙志 ギター 佐久間 和 ベース 小野照彦 ドラムス 山下暢彦
Special Thanks. 渡部 洪
『Let’s Dance!━MASAO SUZUKI & SWING TIMES “LIVE at MANDALA”』
MAND-001 定価2,500円
Let’s Dance (Muscrat Rumble)
※CDと違う収録日のオープニングの「Let's Dance」と2曲目の「Muscrat Rumble」を続けて。
House Hop
※CDと同じ収録日の同曲。音質はカメラ・マイクからの収録ですので、CDとは全く違います。
Sometimes I’m Happy
※CDと同じ収録日の同曲。音質はカメラ・マイクからの収録ですので、CDとは全く違います。
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人に想い出あり、スイングにときめきあり。
昨年11月3日に、「鈴木正男 & SWING TIMES」は結成25周年のライブ・パーティを催した。
その時改めて思ったものだが、過ぎてしまえば25年だが、しかしよく続けられたものだと感心する。それにしても四半世紀は遠い年月である。
銀行でさえ合併し看板を書き換え、超一流企業とはいえ一夜にしてなくなり、そんな会社があったことすら忘れてしまう時代である。
それが音楽の、ジャズの、スイングの、ましてやその中のベニー・グッドマンの演奏にこだわり続けての25年である。
それも年に1回思い出したように演奏をするのではなく、今でこそ2か月に1回だが、かつては毎月ライブをやっていたのである。
これはもう、今の時代奇跡に近いと言っても過言ではないだろう。
毎年年末12月31日から翌年1月1日にかけてのカウント・ダウンライブに続いての、今年の第1回目のライブも先月2月27日に行われた。
そのライブについてはまた後でご紹介するが、その時に結成25周年を記念して、レコーディングすることを発表した。


そういえば「鈴木正男 & SWING TIMES」は前述のように奇跡に近い経歴を持ちながら、残念ながらCDを一枚も出していない。
リーダーの鈴木正男と長田明子の、The King Of Swingと呼ばれたB.グッドマンに傾倒するそのスイング心と、そしてその意気込みに関心を寄せるその時代のキラ星のごとくのプレイヤー達が揃っていながらである。
そのキラ星のごとくの名プレイヤーたちの想い出とともに、25年もの間、スイングし続けてきたのである。もったいないの一語に尽きる。
ところがこの25周年を記念しては、SWING TIMESの結成以来、そのライブ活動を終始応援していただいたライブハウスMANDALA http://www.mandala.gr.jp/aoyama.html (社長 渡部 洪氏)のさらなるバックアップをいただいて実現するものである。
これはファンである我々にとっても、ここまで(譜面、編成、サウンド等)B.グッドマンのビッグ・バンドにこだわり、しかも聴衆の反応も含めてのライブ録音(もちろん南青山MANDALAにての収録)という往年のB.グッドマンの臨場感そのままの、まさに垂涎のCDといえよう。
録音は先日の2月27日のライブと、さらに実は昨年末から今年の元日にかけてのカウント・ダウンライブ(前回参照)も収録された。
それらの中からチョイスされ、CD化される。
発売は7月(発売日未定)を予定している。詳細は決まり次第ご報告いたします。
まさに、座右のCDになりそうで、楽しみである。

ということで、2月27日のライブの曲目と、メンバーをご紹介しておこう。
第1部
1 .Let’s Dance
2 .Don’t Be That Way
3 .House Hop
4 .Anything For You
5 .Mostly Mozart
6 .The Song Is Ended (vo)
7 .How Deep Is The Ocean (vo)
8 .I Thought About You (vo)
9 .Prelude To A Kiss
10.Sometimes I’m Happy
第2部
1 .Anvil Chorus
2 .I Know Why
3 .American Patrol
4 .Moonlight Serenade
5 .In The Mood
6 .Everything I Love (vo)
7 .Poor Butterfly (vo)
8 .Why Don’t You Do Right (vo)
9 .St. Louis Blues
10.You Made Me Love You
11.Festival And Children
メンバー
tp 鈴木正晃、岸 義和、菊池成浩、牧原正洋
tb 小林 稔、内田光昭、吉池健二郎
sax 唐木洋介、田辺信男、鈴木孝二、鈴木直樹、大堀 博
pf 大橋志 gui. 佐久間 和 b ジャンボ小野 dr 山下暢彦
昨年11月3日に、「鈴木正男 & SWING TIMES」は結成25周年のライブ・パーティを催した。
その時改めて思ったものだが、過ぎてしまえば25年だが、しかしよく続けられたものだと感心する。それにしても四半世紀は遠い年月である。
銀行でさえ合併し看板を書き換え、超一流企業とはいえ一夜にしてなくなり、そんな会社があったことすら忘れてしまう時代である。
それが音楽の、ジャズの、スイングの、ましてやその中のベニー・グッドマンの演奏にこだわり続けての25年である。
それも年に1回思い出したように演奏をするのではなく、今でこそ2か月に1回だが、かつては毎月ライブをやっていたのである。
これはもう、今の時代奇跡に近いと言っても過言ではないだろう。
毎年年末12月31日から翌年1月1日にかけてのカウント・ダウンライブに続いての、今年の第1回目のライブも先月2月27日に行われた。
そのライブについてはまた後でご紹介するが、その時に結成25周年を記念して、レコーディングすることを発表した。


そういえば「鈴木正男 & SWING TIMES」は前述のように奇跡に近い経歴を持ちながら、残念ながらCDを一枚も出していない。
リーダーの鈴木正男と長田明子の、The King Of Swingと呼ばれたB.グッドマンに傾倒するそのスイング心と、そしてその意気込みに関心を寄せるその時代のキラ星のごとくのプレイヤー達が揃っていながらである。
そのキラ星のごとくの名プレイヤーたちの想い出とともに、25年もの間、スイングし続けてきたのである。もったいないの一語に尽きる。
ところがこの25周年を記念しては、SWING TIMESの結成以来、そのライブ活動を終始応援していただいたライブハウスMANDALA http://www.mandala.gr.jp/aoyama.html (社長 渡部 洪氏)のさらなるバックアップをいただいて実現するものである。
これはファンである我々にとっても、ここまで(譜面、編成、サウンド等)B.グッドマンのビッグ・バンドにこだわり、しかも聴衆の反応も含めてのライブ録音(もちろん南青山MANDALAにての収録)という往年のB.グッドマンの臨場感そのままの、まさに垂涎のCDといえよう。
録音は先日の2月27日のライブと、さらに実は昨年末から今年の元日にかけてのカウント・ダウンライブ(前回参照)も収録された。
それらの中からチョイスされ、CD化される。
発売は7月(発売日未定)を予定している。詳細は決まり次第ご報告いたします。
まさに、座右のCDになりそうで、楽しみである。

ということで、2月27日のライブの曲目と、メンバーをご紹介しておこう。
第1部
1 .Let’s Dance
2 .Don’t Be That Way
3 .House Hop
4 .Anything For You
5 .Mostly Mozart
6 .The Song Is Ended (vo)
7 .How Deep Is The Ocean (vo)
8 .I Thought About You (vo)
9 .Prelude To A Kiss
10.Sometimes I’m Happy
第2部
1 .Anvil Chorus
2 .I Know Why
3 .American Patrol
4 .Moonlight Serenade
5 .In The Mood
6 .Everything I Love (vo)
7 .Poor Butterfly (vo)
8 .Why Don’t You Do Right (vo)
9 .St. Louis Blues
10.You Made Me Love You
11.Festival And Children
メンバー
tp 鈴木正晃、岸 義和、菊池成浩、牧原正洋
tb 小林 稔、内田光昭、吉池健二郎
sax 唐木洋介、田辺信男、鈴木孝二、鈴木直樹、大堀 博
pf 大橋志 gui. 佐久間 和 b ジャンボ小野 dr 山下暢彦
直ぐ傍にスイングがある。ビッグ・バンドがある。
2011年末にいつものメンバーが揃って、2012年明けと同時にやはりいつものメンバーが揃う。実にいいもんだ。
直ぐ傍に、こんな近くにこんないぶし銀のごとくのバンドがあることに、改めて幸せを感ずる。

さあ、今年も”Let’s Swing!”。
何もかもはさて置けないが、大いにスイングしたいものだ。
26年目の「鈴木正男 & SWING TIMES」のカウント・ダウンに続いてのハッピー・ニュー・イヤーライブ。いつもの通り、鈴木正男のクラリネットのイントロによる「Let’s Dance」で始まった。
そして「Don’t Be That Way」、「Jersey Bounce」、「Sugar Foot Stomp」、「Six Flats Unfurnished」と、立て続けに耳慣れたお馴染みのグッドマン・ナンバーが続く。
とはいえ、「Don’t Be That Way」も「Six Flats Unfurnished」も久し振りかな‥やはり否が応でもどことなく弾んでくる。
久し振りに鈴木孝二(as)の「In A Sentimental Mood」を聴いた。
いいなぁ‥古今亭志ん朝(三代目)じゃないが「貰いもンの角砂糖のようだね、角が取れてるねぇ!」、まさにそんな、まさにこの曲らしいいい演奏だった。
若くて勢いのある演奏ももちろん悪くはない。が、どうしてもどこがどうと言えないベテランの味わい深さは、やはりどうにもならない。

もうひとつ、同じようにこの日の味わい深いプレイをご紹介しよう。
岸 義和(tp)による、ハリー・ジェームスのヒット曲「Sleepy Lagoon」である。
やはりこの「Sleepy Lagoon」にも、どうにもならない味わい深さに聴き惚れた。堪能した。
彼は個人的にもハリー・ジェームスやレイ・アンソニーに傾倒し、ビッグ・バンドを率いて演奏活動を続けている。
レイ・アンソニーと言えばハリー・ジェームス同様、今風に言えばイケメンの「コーヒー・ルンバ」などでお馴染みのトランペッターであり、バンド・リーダーである。
今時こんな演奏を聴かせてくれるプレイヤーがいることがうれしい。そんな岸 義和の「Sleepy Lagoon」である。是非女性に、若い女性にそのスイートなトーンに浸ってほしい。
そう言えば、3月2日(金)には彼の率いるビッグ・バンドが、それらのナンバーを存分に楽しませてくれるライブを催すという。(赤坂B♭)
興味のある方はお出かけいただければと思う。是非、お勧めしたい。

それから味わい深いと言えば、新年を迎える直前(2部)の、鈴木正男と息子の鈴木直樹との2クラリネットによる「鈴懸の径」とグッドマン・スタイルの「Stardust」。
鈴木親子による「鈴懸の径」はもはや大晦日の恒例のようになっているが、何とも言えず微笑ましくていい。
グッドマン・スタイルの「Stardust」。
これは昨年11月3日の25周年コンサートでの予定にない、突然の演奏がSWING TIMESの初演だったが、じっくりと聴きたいグッドマン・ファンにとってはまさに2011年の終わるギリギリのビッグ・プレゼントだった。
鈴木正男のクラリネットもゆったりとしていて良かった。

そして田辺信男(ts)の大橋志のピアノをバックにじっくりと聴かせてくれた「The Peacock」。
これはスタン・ゲッツとこの曲の作曲者であるピアニストのジミー・ロウルズのデュオがやっているが、我らが田辺信男と大橋志のベテラン二人も申し分ない。
特に彼のテナーはいい音をしている。こんなバラードを吹かせたら堪らない。
またトロンボーンの内田光昭のオリジナル曲「Thunder Ballard」も佳曲であり、演奏もなかなかよかった。
いつも思うが、長田明子の歌はミディアム・テムポの曲がいいなぁ、ノリが良くて、どことなく弾んできて気持ちがいい。
今回は「Ain’t He Sweet」、「East Of The Sun」(SWING TIMESバック、吉池健二郎編曲)など特に良かった。もちろん「More Than You Know」も、「Out Of Nowhere」も結構でした。
こうしてこの2年越しのライブを紹介していると、個人的にプレイヤーを一人一人追っかけてみても、「鈴木正男 & SWING TIMES」にはずいぶんと役者が揃っているとつくづく思う。

「鈴木正男 & SWING TIMES」も26年目に入った。
4半世紀と言うのは長い。が、まだまだ身近なスイング・オーケストラとして大いに楽しませて欲しい。
特にここへきてうれしいのは、鈴木正男が今までは手がけなかった、B.グッドマンの色物的なナンバーにも目を向けて楽しんでいることである。
いやB.グッドマンに限らず、ジーン・クルーパでおなじみの「Drum Boogie」などを昨年は手がけるなど、益々幅が広がっている。熟してきていると言えよう。
今年はますますエンターテイメントなスイングを楽しませてほしい。
大いに期待したい。ちなみに次回のライブは2月27日(月)である。
※敬称は略させていただいております。
第1セット
1) Let’s Dance
2) Don’t Be That Way
3) Jersey Bounce
4) Sugar Foot Stomp
5) Six Flats Unfurnished
6) Ain’t He Sweet(vo)
7) Love Is A Simple Thing(vo)
8) Out Of Nowhere(vo、SWING TIMESバック)
9) In A Sentimental Mood
10) Stealing Apple
第2セット
1) 鈴懸の径
2) Stardust
3) Thunder Ballard
4) The Peacock
5) Send In The Crown
6) Memories Of You
7) 蛍の光
8) Happy Here Come
9) When The Saints Go Marching In
10) Roll ‘Em
11) More Than You Know(vo)
12) Sometimes I’m Happy
第3セット
1) Strings Of Pearls
2) I Know Why
3) Moonlight Serenade
4) In The Mood
5) It’s Easy To Remember(vo)
6) East Of The Sun(vo、SWING TIMESバック)
7) One O’clock Jump
8) Sleepy Lagoon
9) Sing, Sing, Sing
10) (encore) Pink Panther
メンバー
Tp 城谷雄策、上石 統、岸 義和、鈴木正晃
Tb 小林 稔、内田光昭、吉池健二郎
Sax 大堀 博、鈴木直樹、鈴木孝二、田辺信男、唐木洋介
Pf 大橋志 Gui 佐久間 和 Bass ジャンボ小野 Ds 山下暢彦
2011年末にいつものメンバーが揃って、2012年明けと同時にやはりいつものメンバーが揃う。実にいいもんだ。
直ぐ傍に、こんな近くにこんないぶし銀のごとくのバンドがあることに、改めて幸せを感ずる。

さあ、今年も”Let’s Swing!”。
何もかもはさて置けないが、大いにスイングしたいものだ。
26年目の「鈴木正男 & SWING TIMES」のカウント・ダウンに続いてのハッピー・ニュー・イヤーライブ。いつもの通り、鈴木正男のクラリネットのイントロによる「Let’s Dance」で始まった。
そして「Don’t Be That Way」、「Jersey Bounce」、「Sugar Foot Stomp」、「Six Flats Unfurnished」と、立て続けに耳慣れたお馴染みのグッドマン・ナンバーが続く。
とはいえ、「Don’t Be That Way」も「Six Flats Unfurnished」も久し振りかな‥やはり否が応でもどことなく弾んでくる。
久し振りに鈴木孝二(as)の「In A Sentimental Mood」を聴いた。
いいなぁ‥古今亭志ん朝(三代目)じゃないが「貰いもンの角砂糖のようだね、角が取れてるねぇ!」、まさにそんな、まさにこの曲らしいいい演奏だった。
若くて勢いのある演奏ももちろん悪くはない。が、どうしてもどこがどうと言えないベテランの味わい深さは、やはりどうにもならない。

もうひとつ、同じようにこの日の味わい深いプレイをご紹介しよう。
岸 義和(tp)による、ハリー・ジェームスのヒット曲「Sleepy Lagoon」である。
やはりこの「Sleepy Lagoon」にも、どうにもならない味わい深さに聴き惚れた。堪能した。
彼は個人的にもハリー・ジェームスやレイ・アンソニーに傾倒し、ビッグ・バンドを率いて演奏活動を続けている。
レイ・アンソニーと言えばハリー・ジェームス同様、今風に言えばイケメンの「コーヒー・ルンバ」などでお馴染みのトランペッターであり、バンド・リーダーである。
今時こんな演奏を聴かせてくれるプレイヤーがいることがうれしい。そんな岸 義和の「Sleepy Lagoon」である。是非女性に、若い女性にそのスイートなトーンに浸ってほしい。
そう言えば、3月2日(金)には彼の率いるビッグ・バンドが、それらのナンバーを存分に楽しませてくれるライブを催すという。(赤坂B♭)
興味のある方はお出かけいただければと思う。是非、お勧めしたい。

それから味わい深いと言えば、新年を迎える直前(2部)の、鈴木正男と息子の鈴木直樹との2クラリネットによる「鈴懸の径」とグッドマン・スタイルの「Stardust」。
鈴木親子による「鈴懸の径」はもはや大晦日の恒例のようになっているが、何とも言えず微笑ましくていい。
グッドマン・スタイルの「Stardust」。
これは昨年11月3日の25周年コンサートでの予定にない、突然の演奏がSWING TIMESの初演だったが、じっくりと聴きたいグッドマン・ファンにとってはまさに2011年の終わるギリギリのビッグ・プレゼントだった。
鈴木正男のクラリネットもゆったりとしていて良かった。

そして田辺信男(ts)の大橋志のピアノをバックにじっくりと聴かせてくれた「The Peacock」。
これはスタン・ゲッツとこの曲の作曲者であるピアニストのジミー・ロウルズのデュオがやっているが、我らが田辺信男と大橋志のベテラン二人も申し分ない。
特に彼のテナーはいい音をしている。こんなバラードを吹かせたら堪らない。
またトロンボーンの内田光昭のオリジナル曲「Thunder Ballard」も佳曲であり、演奏もなかなかよかった。
いつも思うが、長田明子の歌はミディアム・テムポの曲がいいなぁ、ノリが良くて、どことなく弾んできて気持ちがいい。
今回は「Ain’t He Sweet」、「East Of The Sun」(SWING TIMESバック、吉池健二郎編曲)など特に良かった。もちろん「More Than You Know」も、「Out Of Nowhere」も結構でした。
こうしてこの2年越しのライブを紹介していると、個人的にプレイヤーを一人一人追っかけてみても、「鈴木正男 & SWING TIMES」にはずいぶんと役者が揃っているとつくづく思う。

「鈴木正男 & SWING TIMES」も26年目に入った。
4半世紀と言うのは長い。が、まだまだ身近なスイング・オーケストラとして大いに楽しませて欲しい。
特にここへきてうれしいのは、鈴木正男が今までは手がけなかった、B.グッドマンの色物的なナンバーにも目を向けて楽しんでいることである。
いやB.グッドマンに限らず、ジーン・クルーパでおなじみの「Drum Boogie」などを昨年は手がけるなど、益々幅が広がっている。熟してきていると言えよう。
今年はますますエンターテイメントなスイングを楽しませてほしい。
大いに期待したい。ちなみに次回のライブは2月27日(月)である。
※敬称は略させていただいております。
第1セット
1) Let’s Dance
2) Don’t Be That Way
3) Jersey Bounce
4) Sugar Foot Stomp
5) Six Flats Unfurnished
6) Ain’t He Sweet(vo)
7) Love Is A Simple Thing(vo)
8) Out Of Nowhere(vo、SWING TIMESバック)
9) In A Sentimental Mood
10) Stealing Apple
第2セット
1) 鈴懸の径
2) Stardust
3) Thunder Ballard
4) The Peacock
5) Send In The Crown
6) Memories Of You
7) 蛍の光
8) Happy Here Come
9) When The Saints Go Marching In
10) Roll ‘Em
11) More Than You Know(vo)
12) Sometimes I’m Happy
第3セット
1) Strings Of Pearls
2) I Know Why
3) Moonlight Serenade
4) In The Mood
5) It’s Easy To Remember(vo)
6) East Of The Sun(vo、SWING TIMESバック)
7) One O’clock Jump
8) Sleepy Lagoon
9) Sing, Sing, Sing
10) (encore) Pink Panther
メンバー
Tp 城谷雄策、上石 統、岸 義和、鈴木正晃
Tb 小林 稔、内田光昭、吉池健二郎
Sax 大堀 博、鈴木直樹、鈴木孝二、田辺信男、唐木洋介
Pf 大橋志 Gui 佐久間 和 Bass ジャンボ小野 Ds 山下暢彦
‥25年。やはり月日としては長い‥。
その間、一流のミュージシャンを16人揃え、活動すると言うのは並大抵なことではない。が、大勢の客を前に演奏し、万来の拍手を受けるのは音楽家冥利に尽きるというもの。何ものにも変えがたいことである。

11月3日。「鈴木正男 & SWING TIMES」25周年コンサート & パーティは大盛況のうちに終わった。(ベニー・グッドマン没後25周年、鈴木章治17回忌も合わせて━)
渋谷のシアター・レストラン「東京メインダイニング」は開場(16:00)と同時に熱気に溢れていた。
お馴染み鈴木正男のクラリネットによる、オープニング「Let’s Dance」のイントロが流れ始めると、会場にどっと拍手が起こる。
滑らかに流れるようなサックス・セクションのアンサンブル‥そのアンサンブルに小気味よく絡んでくるクラリネット‥何回聴いただろうか、何回このオープニングにときめいたことだろうか!この日の「Let’s Dance」には、まず心が踊った。

第1部のプログラムに異変が起きた。
当初ベニー・グッドマンスタイルでの「Stardust」を予定していたが、譜面が間に合わないためプログラムには「Dou You Know What It Means To Miss New Orleans」で組んでいたのが、急遽間に合って本番前に差し替えたのである。
「~Miss New Orleans」も聴きたい曲の一つだが、今までにも何回か聴いている。グッドマンスタイルの「Stardust」は、SWING TIMESでは初めてで、どちらか選べといわれればこの際やはり「Stardust」であろう。
アンサンブルがよくてさりげなく、グッドマンの「Stardust」はシャレている。それにこの日の鈴木正男のクラリネットは良かった。得をした気分になった。
ところが第2部に入って、定番のグレン・ミラーものと長田明子のヴォーカルが済んだところで、鈴木正男が女性のお客さんから「~Miss New Orleansも聴きたかった!」といわれたということで、急遽やることになった。
どなたか知らないが、「~Miss New Orleansも聴きたい!」とおねだりした女性に拍手を贈りたい!大きい声ではいえないが、こんなおねだりは大歓迎である。
おかげさまで個人的に大好きなナンバー2つ、いずれも聴くことができた。泣く子と地頭ならぬ、女性客には勝てぬということか━
長田明子のヴォーカルも、「Everything I Love」、「You Are Too Beautiful」、「How Deep Is The Ocean」など実に良かったが、「I Thought About You」はちょっとテムポが遅かったようだった。

「Oh! Baby」と「Sing, Sing, Sing」はSWING TIMESならではの醍醐味、ドラマチックな演奏が楽しめた。
そしてその大作の間で囁いた岸 義和のトランペット、「You Made Me Love You」は甘く切なかった。彼はSWING TIMESでは同じハリー・ジェームスのヒット曲「Sleepy Lagoon」もやるが、酸いも甘いも噛み分けたというか、やはりベテランの旨みである。
レイ・アンソニーが好きだというだけに、彼のそんな演奏をもっと聴いてみたくなった。
アンコールで鈴木正男・直樹親子の2クラリネットでの「鈴懸の径」があった。しかもこのコンサートが鈴木章治の17回忌を兼ねているということもあるからだろうか、2人とも鈴木章治とまったく同じにやっていた。
そんな鈴木直樹の演奏に、客席から「親父を超えてるよ!」の掛け声が微笑ましかった。こんな時でないと、こんなシーンにはおよそ巡り合えないだろう。いいものを観せて、聴かせてもらった。
そしてアンコールの最後は「Good Bye」。
前にも書いたが、鈴木正男はこの曲をあまりやらない。この曲をやるともう後が無いようでいやだ、といっていた。が、この日はよほど気分がよかったのか━クラリネットのゆるやかなフレーズと、トランペットのミュートの音が、楽しかった祭りの余韻を耳の奥に残していた。
お客さまの中には、女優の馬渕晴子氏やグレン・ミラー生誕地協会の日本支部代表の青木秀臣氏、さらに故いソノてルヲ氏の奥様とそのお仲間をはじめ、いつものようにお馴染みのお客さまも揃われ、和気あいあい楽しいコンサート&パーティになった。
心から、厚く御礼を申し上げます。
「鈴木正男 & SWING TIMES」、四半世紀の区切りが終わった。
明日からまた、もっとSwingを!の活動が改めて始まる。
演奏曲目
第1部
Let’s Dance
Don’t Be That Way
The Earl
Sometimes I’m Happy
When You’re Smiling
Everything I Love (vo)
You Are Too Beautiful (vo)
I Thought About You (vo)
Hello Dolly
Stardust
Life Goes To A Party
第2部
Well Get It
Moonlight Serenade
Johnson Rag
When You Wish Upon A Star
Pennsylvania 6-5000
In The Mood
Just Squeeze Me (vo)
How Deep Is The Ocean (vo)
Oh Gee! (vo)
Do You Know What It Means To Miss New Orleans
Oh! Baby
You Made Me Love You
Sing, Sing, Sing
(encore)
鈴懸の径
Good Bye
メンバー
<トランペット> 鈴木正晃、岸 義和、菊地成浩、城谷雄策
<トロンボーン> 吉池健二郎、内田光昭、小林 稔
<サキソホーン> 唐木洋介、田辺信男、鈴木孝二、鈴木直樹、大堀 博
<ピアノ> 大橋高志、<ギター> 佐久間 和、<ベース> ジャンボ小野、<ドラムス> 八木秀樹
※文中、敬称は略させていただいています。
※この11月3日の25周年コンサートの、第2部あたりから急に喉がおかしくなり風邪気味になった。終演後、打ち上げはもちろん、後片付けもそこそこに帰宅したが、すっかり寝込んでしまった。
そのため25周年の報告の本稿が遅くなってしまった。お詫び申し上げます。
その間、一流のミュージシャンを16人揃え、活動すると言うのは並大抵なことではない。が、大勢の客を前に演奏し、万来の拍手を受けるのは音楽家冥利に尽きるというもの。何ものにも変えがたいことである。

11月3日。「鈴木正男 & SWING TIMES」25周年コンサート & パーティは大盛況のうちに終わった。(ベニー・グッドマン没後25周年、鈴木章治17回忌も合わせて━)
渋谷のシアター・レストラン「東京メインダイニング」は開場(16:00)と同時に熱気に溢れていた。
お馴染み鈴木正男のクラリネットによる、オープニング「Let’s Dance」のイントロが流れ始めると、会場にどっと拍手が起こる。
滑らかに流れるようなサックス・セクションのアンサンブル‥そのアンサンブルに小気味よく絡んでくるクラリネット‥何回聴いただろうか、何回このオープニングにときめいたことだろうか!この日の「Let’s Dance」には、まず心が踊った。

第1部のプログラムに異変が起きた。
当初ベニー・グッドマンスタイルでの「Stardust」を予定していたが、譜面が間に合わないためプログラムには「Dou You Know What It Means To Miss New Orleans」で組んでいたのが、急遽間に合って本番前に差し替えたのである。
「~Miss New Orleans」も聴きたい曲の一つだが、今までにも何回か聴いている。グッドマンスタイルの「Stardust」は、SWING TIMESでは初めてで、どちらか選べといわれればこの際やはり「Stardust」であろう。
アンサンブルがよくてさりげなく、グッドマンの「Stardust」はシャレている。それにこの日の鈴木正男のクラリネットは良かった。得をした気分になった。
ところが第2部に入って、定番のグレン・ミラーものと長田明子のヴォーカルが済んだところで、鈴木正男が女性のお客さんから「~Miss New Orleansも聴きたかった!」といわれたということで、急遽やることになった。
どなたか知らないが、「~Miss New Orleansも聴きたい!」とおねだりした女性に拍手を贈りたい!大きい声ではいえないが、こんなおねだりは大歓迎である。
おかげさまで個人的に大好きなナンバー2つ、いずれも聴くことができた。泣く子と地頭ならぬ、女性客には勝てぬということか━
長田明子のヴォーカルも、「Everything I Love」、「You Are Too Beautiful」、「How Deep Is The Ocean」など実に良かったが、「I Thought About You」はちょっとテムポが遅かったようだった。

「Oh! Baby」と「Sing, Sing, Sing」はSWING TIMESならではの醍醐味、ドラマチックな演奏が楽しめた。
そしてその大作の間で囁いた岸 義和のトランペット、「You Made Me Love You」は甘く切なかった。彼はSWING TIMESでは同じハリー・ジェームスのヒット曲「Sleepy Lagoon」もやるが、酸いも甘いも噛み分けたというか、やはりベテランの旨みである。
レイ・アンソニーが好きだというだけに、彼のそんな演奏をもっと聴いてみたくなった。
アンコールで鈴木正男・直樹親子の2クラリネットでの「鈴懸の径」があった。しかもこのコンサートが鈴木章治の17回忌を兼ねているということもあるからだろうか、2人とも鈴木章治とまったく同じにやっていた。
そんな鈴木直樹の演奏に、客席から「親父を超えてるよ!」の掛け声が微笑ましかった。こんな時でないと、こんなシーンにはおよそ巡り合えないだろう。いいものを観せて、聴かせてもらった。
そしてアンコールの最後は「Good Bye」。
前にも書いたが、鈴木正男はこの曲をあまりやらない。この曲をやるともう後が無いようでいやだ、といっていた。が、この日はよほど気分がよかったのか━クラリネットのゆるやかなフレーズと、トランペットのミュートの音が、楽しかった祭りの余韻を耳の奥に残していた。
お客さまの中には、女優の馬渕晴子氏やグレン・ミラー生誕地協会の日本支部代表の青木秀臣氏、さらに故いソノてルヲ氏の奥様とそのお仲間をはじめ、いつものようにお馴染みのお客さまも揃われ、和気あいあい楽しいコンサート&パーティになった。
心から、厚く御礼を申し上げます。
「鈴木正男 & SWING TIMES」、四半世紀の区切りが終わった。
明日からまた、もっとSwingを!の活動が改めて始まる。
演奏曲目
第1部
Let’s Dance
Don’t Be That Way
The Earl
Sometimes I’m Happy
When You’re Smiling
Everything I Love (vo)
You Are Too Beautiful (vo)
I Thought About You (vo)
Hello Dolly
Stardust
Life Goes To A Party
第2部
Well Get It
Moonlight Serenade
Johnson Rag
When You Wish Upon A Star
Pennsylvania 6-5000
In The Mood
Just Squeeze Me (vo)
How Deep Is The Ocean (vo)
Oh Gee! (vo)
Do You Know What It Means To Miss New Orleans
Oh! Baby
You Made Me Love You
Sing, Sing, Sing
(encore)
鈴懸の径
Good Bye
メンバー
<トランペット> 鈴木正晃、岸 義和、菊地成浩、城谷雄策
<トロンボーン> 吉池健二郎、内田光昭、小林 稔
<サキソホーン> 唐木洋介、田辺信男、鈴木孝二、鈴木直樹、大堀 博
<ピアノ> 大橋高志、<ギター> 佐久間 和、<ベース> ジャンボ小野、<ドラムス> 八木秀樹
※文中、敬称は略させていただいています。
※この11月3日の25周年コンサートの、第2部あたりから急に喉がおかしくなり風邪気味になった。終演後、打ち上げはもちろん、後片付けもそこそこに帰宅したが、すっかり寝込んでしまった。
そのため25周年の報告の本稿が遅くなってしまった。お詫び申し上げます。
来月の11月3日(木・祝)、渋谷の東京メインダイニングで、「鈴木正男 & SWING TIMES」が結成25周年のライブ・コンサートを行う。
「SWING TIMES」は1986年にベニー・グッドマンが亡くなったことを契機に生まれたバンドだから、つまりはベニー・グッドマンが亡くなってからも、25年経ったということである。
早いもんだ、四半世紀。普通に25年、暮らしを繋いでいくのも大変なのに、ジャズの、スイングのビッグ・バンドなどという時代の中心からは程遠い音楽を続けていくのは、ほぼ毎日がボランティア活動を続けているようなものである。
とはいえクォリティの高度堅持とレパートリーの充実を怠るわけにはいかない。そういう意味ではリーダーをはじめ、メンバーの情熱あってこその我々のスイングの楽しみなのである。
11月3日の「25周年ライブ・コンサート」で紹介する資料を整理していて、この25年間の活動を追いかけながら、スイング・ジャズに対する新たな感慨を覚えた。
とくに、1986年10月麻布の東京アメリカンクラブでの結成10周年のディナー・パーティはいろいろな意味でよく憶えている。

その前年の1985年9月10日に、リーダーの鈴木正男の次兄鈴木章治が亡くなり、その偲ぶ会も兼ねた会だった。
鈴木章治の親友だったテナー・サックスのスリーピーこと松本英彦が、横浜ジャズプロムナードから駆けつけた。
そして永年、「鈴木章治とリズムエース」でヴァイブラホーンをプレイし、コンサートなどではMCをも担当していた松崎龍生がいた。
お客さまの中には評論家のいソノてルヲ氏が、グレン・ミラー生誕地協会代表の青木秀臣氏、女優の馬渕晴子氏、さらに音の犯罪捜査官・日本音響研究所の鈴木松美氏などの方々がいらっしゃった。

松本英彦が演奏した映画「ひまわり」のテーマと、コール・ポーターの名曲「It’s All Right With Me」は、自宅へ打合せにお邪魔し、いろいろとお話を聞かせてもらった想い出とともによく憶えている。素晴らしい演奏だった。
そういえば横浜ジャズプロムナードに出ていて、リハーサルに間に合わない松本英彦に代わって音合わせは、鈴木直樹が「ひまわり」を吹いたんだ、あの時は━
そして松崎龍生(1枚目の写真最前列左側)のヴァイブラホーンを加えての「Oh! Baby」は圧巻だった。
前にもちょっと書いたことがあるが、この曲は最初はコンボで始まり、途中からブラスが加わりクラリネットとの追いかけっこになる。
そのドキドキするようなドラマチックさが堪らない。
それにヴァイブラホーンはその音色のようにおとなしく優しい楽器かと思われているがさにあらず。オーケストラをバックにドライブの効いた演奏はまさにスイングの醍醐味、エキサイトする。
この「Oh! Baby」は、この11月3日の25周年でもプログラムに入っている。が、残念ながらヴァイブラホーンは加わっていない。
あの10周年の時のもう一つの忘れられない想い出は、個人的なことだが‥中学生時代から雑誌の記事やレコードのライナー・ノーツ、あるいはラジオなどで文章でも声でもお馴染みだった評論家のいソノてルヲ氏と親しくお話できたことである。
ダンディで、声が良くて、英語も日本語も綺麗だった。(ごめんなさい、英語は分かりません)我々ジャズ・ファンにとっては堪らない存在だった。
考えてみればあの時のいソノてルヲ氏も、松本英彦も今はもういない。
いソノてルヲ氏は1999年に、松本英彦は2000年に他界した。
全員の消息を掴んでいるわけではないが、「SWING TIMES」のあのころのメンバーでもすでに亡くなられた方は何人かいる。
トランペットの伏見哲夫、森川周三、福島照之、ギターの蓮見芳男etc.
四半世紀はそういう意味からも長い。

前回の、浜離宮朝日ホールでの20周年記念コンサートも、想い出に残るコンサートである。
15周年(2001年)からヴォーカルの長田明子はニューヨークに渡り、ロマンティック派ピアニストの第一人者と日本で人気のピアニスト・エディヒギンズとCDのレコーディングに励んでいた。
そして「My Romance」(2001年)、「A Time For Love」(2002年)、「Winter Moon」(2006年)の3枚をリリースした。
(このCDについては以前にもここで書いたので今回は省略させていただく。)
そのラストの「Winter Moon」のレコーディングも終わったのを機にエディ・ヒギンズをニューヨークからお招きして、「20周年記念コンサート」のゲストとして加わっていただいたのである。
それは豪華な、まさに記念すべきコンサートとなった。
このエディ・ヒギンズの来日を機に、鈴木直樹がギターの佐久間 和とともに「MELODIOUS TIME」をレコーディングした。
そのエディ・ヒギンズも亡くなってしまった(2009年)
先日、リーダーの鈴木正男から電話があった。
やっと、11月3日25周年のプログラムの整理ができたよ!と━
全曲リストを聞いてみた。なかなか意欲的で豪華、でいい構成である。お客さんも大いに楽しめるだろう。
この元気さなら、まだまだ大いに我々を楽しませてくれるに違いない。
今後、さらに30、35周年と大いに尻を叩かせてもらう!とハッパをかけておいた。
それにしてもコンビの長田明子とともに、我々ファンにとってはありがたいことである。
まさに、お楽しみはこれから、である。
今回、会場などの関係でチケットの販売枚数が少なく、お求めいただけなくご迷惑をおかけした方もいらっしゃると思います。
この場を借りて、心からお詫びを申し上げます。
これに懲りずに今後とも、「鈴木正男 & SWING TIMES」をくれぐれもよろしく、お願い申し上げます。
※ミュージシャンの敬称は略させていただきました。
「SWING TIMES」は1986年にベニー・グッドマンが亡くなったことを契機に生まれたバンドだから、つまりはベニー・グッドマンが亡くなってからも、25年経ったということである。
早いもんだ、四半世紀。普通に25年、暮らしを繋いでいくのも大変なのに、ジャズの、スイングのビッグ・バンドなどという時代の中心からは程遠い音楽を続けていくのは、ほぼ毎日がボランティア活動を続けているようなものである。
とはいえクォリティの高度堅持とレパートリーの充実を怠るわけにはいかない。そういう意味ではリーダーをはじめ、メンバーの情熱あってこその我々のスイングの楽しみなのである。
11月3日の「25周年ライブ・コンサート」で紹介する資料を整理していて、この25年間の活動を追いかけながら、スイング・ジャズに対する新たな感慨を覚えた。
とくに、1986年10月麻布の東京アメリカンクラブでの結成10周年のディナー・パーティはいろいろな意味でよく憶えている。

その前年の1985年9月10日に、リーダーの鈴木正男の次兄鈴木章治が亡くなり、その偲ぶ会も兼ねた会だった。
鈴木章治の親友だったテナー・サックスのスリーピーこと松本英彦が、横浜ジャズプロムナードから駆けつけた。
そして永年、「鈴木章治とリズムエース」でヴァイブラホーンをプレイし、コンサートなどではMCをも担当していた松崎龍生がいた。
お客さまの中には評論家のいソノてルヲ氏が、グレン・ミラー生誕地協会代表の青木秀臣氏、女優の馬渕晴子氏、さらに音の犯罪捜査官・日本音響研究所の鈴木松美氏などの方々がいらっしゃった。

松本英彦が演奏した映画「ひまわり」のテーマと、コール・ポーターの名曲「It’s All Right With Me」は、自宅へ打合せにお邪魔し、いろいろとお話を聞かせてもらった想い出とともによく憶えている。素晴らしい演奏だった。
そういえば横浜ジャズプロムナードに出ていて、リハーサルに間に合わない松本英彦に代わって音合わせは、鈴木直樹が「ひまわり」を吹いたんだ、あの時は━
そして松崎龍生(1枚目の写真最前列左側)のヴァイブラホーンを加えての「Oh! Baby」は圧巻だった。
前にもちょっと書いたことがあるが、この曲は最初はコンボで始まり、途中からブラスが加わりクラリネットとの追いかけっこになる。
そのドキドキするようなドラマチックさが堪らない。
それにヴァイブラホーンはその音色のようにおとなしく優しい楽器かと思われているがさにあらず。オーケストラをバックにドライブの効いた演奏はまさにスイングの醍醐味、エキサイトする。
この「Oh! Baby」は、この11月3日の25周年でもプログラムに入っている。が、残念ながらヴァイブラホーンは加わっていない。
あの10周年の時のもう一つの忘れられない想い出は、個人的なことだが‥中学生時代から雑誌の記事やレコードのライナー・ノーツ、あるいはラジオなどで文章でも声でもお馴染みだった評論家のいソノてルヲ氏と親しくお話できたことである。
ダンディで、声が良くて、英語も日本語も綺麗だった。(ごめんなさい、英語は分かりません)我々ジャズ・ファンにとっては堪らない存在だった。
考えてみればあの時のいソノてルヲ氏も、松本英彦も今はもういない。
いソノてルヲ氏は1999年に、松本英彦は2000年に他界した。
全員の消息を掴んでいるわけではないが、「SWING TIMES」のあのころのメンバーでもすでに亡くなられた方は何人かいる。
トランペットの伏見哲夫、森川周三、福島照之、ギターの蓮見芳男etc.
四半世紀はそういう意味からも長い。

前回の、浜離宮朝日ホールでの20周年記念コンサートも、想い出に残るコンサートである。
15周年(2001年)からヴォーカルの長田明子はニューヨークに渡り、ロマンティック派ピアニストの第一人者と日本で人気のピアニスト・エディヒギンズとCDのレコーディングに励んでいた。
そして「My Romance」(2001年)、「A Time For Love」(2002年)、「Winter Moon」(2006年)の3枚をリリースした。
(このCDについては以前にもここで書いたので今回は省略させていただく。)
そのラストの「Winter Moon」のレコーディングも終わったのを機にエディ・ヒギンズをニューヨークからお招きして、「20周年記念コンサート」のゲストとして加わっていただいたのである。
それは豪華な、まさに記念すべきコンサートとなった。
このエディ・ヒギンズの来日を機に、鈴木直樹がギターの佐久間 和とともに「MELODIOUS TIME」をレコーディングした。
そのエディ・ヒギンズも亡くなってしまった(2009年)
先日、リーダーの鈴木正男から電話があった。
やっと、11月3日25周年のプログラムの整理ができたよ!と━
全曲リストを聞いてみた。なかなか意欲的で豪華、でいい構成である。お客さんも大いに楽しめるだろう。
この元気さなら、まだまだ大いに我々を楽しませてくれるに違いない。
今後、さらに30、35周年と大いに尻を叩かせてもらう!とハッパをかけておいた。
それにしてもコンビの長田明子とともに、我々ファンにとってはありがたいことである。
まさに、お楽しみはこれから、である。
今回、会場などの関係でチケットの販売枚数が少なく、お求めいただけなくご迷惑をおかけした方もいらっしゃると思います。
この場を借りて、心からお詫びを申し上げます。
これに懲りずに今後とも、「鈴木正男 & SWING TIMES」をくれぐれもよろしく、お願い申し上げます。
※ミュージシャンの敬称は略させていただきました。